絵本作り

小中学生絵本づくり教室
世界でたった1さつ わたしだけの本づくり
台風一過の今日(2005/07/28)、娘をダシに絵本講座を受けてきました。
今日を含め、全課程4日のワークショップです。
今年で6年目だそうで、年々受講者数は増えて来ているそうです。
その人気の秘密は、講師のチャイルドママの皆さんのお人柄?
皆さん、終始にこやかで「何でも聞いてよぉ~」ってな感じでした。
1日目

「文芸館の手違いで(笑)いい紙を準備しちゃいましたー」
いうことで、表、裏しっかり分かる紙です。
講師の井口さんに言わせると、水彩、色鉛筆の淡いやさしい感じをだしたければ
裏のざらざらした面を中表にしても可だそうです。
マジック、サインペンなど用いる場合は、ツルツルした面ですね。
ざらざらも魅力的と思ったのですが、やはりここは娘が主役、ツルツルに決定でした。

その紙10枚、端を合せて半分に折ります。
(ビシっと折ると後の作業がやり易くなります。)
のりづけします。
スティクのりで、全体ではなく、ぞうきんのミシン縫いのように部分的にのりづけします。
「背」のところはとくにしっかりと。
見返しの色画用紙を選択させる。
娘は「黄色」が良いと真っ先にとりに行きました。
中身の話や表紙の色がイメージできていると、かなり選択しやすいと思います。
見返しののりづけは「背」だけで3辺ははりません。
「背」の部分の隙間にボンドを塗り込みます。

絵本製本の1日が終わりホッと階段を降りると
絵本の展示?
鹿谷の絵本店「えれふあんと」からお借りしたとは書いてありましたが、質のよい絵本が数多く展示されています。
母、興奮ものです。
厳選された絵本が目の前にあふれています。もとに戻してとは書いてありますが、展示されていても手にとって見ることも出来ます。
しばらく、子どもと夢の中。
と、今度の視線の先に???
特別展「読み聞かせ展」 -心を育てたくて-
えっーーーーー?
入っていいの?誰もいないし、展示室の電気だって消してある。

正面のショウケースにはスズキコージさんの作品がズラリ。
こんなスズキコージざんまいは、初めてだわ、とじっくり見させていただきました。
>見れば見るほどスズキコージワールドって魅力的でした。
一人で、厳密に言えば娘、息子三人で贅沢な時間でした。
あっ、しばらくすると電気つけてくれました。
2日目


前日と同じ席につきます。
今日は井口さんと中学生のボランティアの女の子2人です。
和紙を貼付けた寒冷紗をボンドで「背」に貼付けます。
その上にリサイクルした封筒の筒をまた貼ります。
「背」の遊びがこれで確保できるます。すばらしい!
そして化粧断ち。井口さん「子どもにやらせてくださいね~」と。
こどもと母と2人羽織のようにやる方法を、丁寧に教えてくださいました。
おびえる、お母さん方。
流血事件ありました。確かに。でもそうやって、覚えていくのかしら。
その後は、画材の説明をして「ダミ―本」にいよいよ取りかかります。
2日終了。

階段を降りると、初日から気に入っている「ストライプ」を読んで帰りました。
娘はヘロヘロ。おつかれさま。
3日目


今日は、お母さんは、用事があるためピンチヒッターで、お父さんといっしょ。
いつもの席は、うまっていたので1つ後ろの席へ。
今日は井口さんとボランティアの方の2人です。

本日の作業は、本の1.背中と2.表表紙3.裏表紙の3つの厚紙を和紙でつなげました。
作業自体は、簡単で、のりで接着させるだけです。
3つの厚紙を平行に、紙がゆがまないように接着します。
まずは、和紙と背中の厚紙をのりで貼り付けます。
3つの厚紙を1枚の和紙で貼るのですが、あらかじめ、和紙には、鉛筆で線が引かれており、作業がしやすくなっていました。
補助線にそって背中の厚紙を和紙の中央に貼り付けます。
次に、表表紙と裏表紙も和紙に貼り付けます。
隙間が平行になるように、3枚の厚紙に定規を上から押し当てます。
あとは、のりが乾いてくっつくまでしばらく待ちます。
今日の作業は終わりです。次は、本のストーリー、中身です。

きのう、作ったダミー本を仕上げます。
ストーリーはできているので、あとは、色のイメージをつかむために、ダミー本に色をぬっていきます。
画材としては、ポスカ(顔料系インクのペンで、乾くと水でにじまず、油性のマジックのように裏うつりしません)を使いました。
発色が、ポスターカラーのようにはっきりしています。
色を塗り終わったら、次は、本番用の本の準備です。

本番用の本にいきなり書き始めると失敗するので、先に文字の位置をどこにするか、B4の鉛筆で、薄く補助線を引きます。
大きな文字なら、○○○○ と、文字の位置を決めてあげるとよいでしょう。
鉛筆で書いた文字も後から消すので、柔らかなB4などを使います。
低学年の子供は、筆圧が高いので、字が太くなります。仕上げ用のペンも細字より、すこし太めを選んであげるとよいでしょう。
文字の仕上げ用ペンにPOPSTAR(0.7と1.2が1本の顔料インクペン)もおすすめです。
今日の講座は、ここまでです。
次回までに、本番用の作業を進めておき、次回、表紙に布を貼り、本を仕上げます。
布は、薄めの布を使い、事前にアイロンをかけておいてください。

終わったあとは、スズキコージさんの本の展示を見て、またストライプを読んで帰りました。
次回は、いよいよ最終回です。
4日目



いよいよ今日が最終日。製本3日目より、中6日あいての再開です。
今日は、小林さんはじめ3人のボランティアの方です。
本の中身を完成させて、持ってくるというお約束です。
娘も頑張って完成させてきました。
と、いうことで、みんな絵本の中身を発表です。
小学校低学年コースですね。やっぱりみんなに見せるのはいやがってます。
いやいやながらも、取り上げられて紹介される絵本はみな力作ぞろいです。
創作絵本あり、観察日記風絵本あり、図鑑風絵本あり、迷路ありで、すばらしかったですよ。
一番後ろの席に座っていた娘が一番さいごでした。自分で読む!といって私は絵本ページめくり役。
大きな声で、自分の絵本を読み聞かせしていました。
いい経験をしたと思います。

作品紹介が終わった後に表紙作りに入りました。
表紙の布に、前回つくった和紙を貼ってあるボードを貼付けます。
4隅をカットしてふちを中に包み込むように貼ります。
爪楊枝を使っての処理の仕方がとてもキレイで感心しました。

その後、背表紙と中身をボンドでくっつけて、クリップでとめます。

後は、ボードと見返しをのりで貼付け重しをすれば終わりです。

娘はあまりの出来の良さに大興奮。
来年もやると鼻息あらかったです。

文芸館で10月からスズキコージ展があるのですが、その時に今日の絵本を展示するそうです。

なかなか出来ない経験で、また自分の作品を人に見てもらえるなんておまけもついて
とても良い企画だと思います。
ボランティアの井口さんをはじめチャイルドママのみなさん、ほんとうに有り難うございました。
また、来年よろしくお願いします。