葉祥明

こころに響く声

子どものこころを感じてみようよ
葉祥明講演会  2005年10月10日より
ー八幡宮の森よりー

1100年の歴史を誇る「浜松八幡宮」その森の中、葉祥明さんにお会いしてきました。

企画をなさった方のセンスの良さが分かる、場の設定でした。

神の演出もあったのでしょうか、1年で1番の晴れ日を「小雨」にし、

車を降りた時から、葉祥明さんのヒーリング・マジックにかかったようでした。

ー作品展ー

1時間半後の講演まで、満喫しました。

原画で購入できるものや、絵本、ポストカード、ぬいぐるみ、ピンバッチetc。

ミュージアムショップのようで、とても楽しいひとときでした。

ー講演会ー

足さばきよろしく、演壇にたたれると、

その後はずーっと、始終笑顔でお話してくださいました。

ー「葉祥明阿蘇高原絵本美術館」ー

いきなり、スライドを使っての、お話から始まりました。

会場が暗くなります

葉祥明さんは熊本生まれで、地元阿蘇にある絵本美術館の、絵のような写真を見せてくれます。

トラクターで切り開かれた道は、葉さんの弟さんのお仕事なんだそうです。

7人兄弟で、お兄さんは建築家となり夢をかなえました。

弟さんはブラジル開拓希望だったのですが、場所こそちがえても、

しっかり夢がかなって阿蘇の道を毎年、トラクターで切り開いているのだそうです。

ここに行くと、もれなく弟さんが、葉祥明のサインをしてくれるそうです。(笑)

その道の話が良かったです。

舗装しているわけではないので、道を創っても、また草が生える。

2度同じ道は創れない。

でこぼこの道なので、バランスを取りながら歩き、また刺激がツボ踏み状態。リフレシュロードなんだそうです。

あまりの素晴らしさに、車いすの方でさえ、歩きたいと思われるとか。

美術館をぬけてドアを開けた瞬間…「臨死体験」ができると力説。

葉祥明さんの言わんとすることが分かり、深呼吸したくなりました。

是非、行ってみたいです。

ー作品紹介ー

作品はサーモンピンクとかパステルピンク。男の人が使わない色なので、名前も性別不詳で女の人だと思われていたそうです。

モチーフは「広い空、家、月」

葉さんにとっては描くたびに新鮮で同じではない。ある種のパターンだが、描くときは自分自身が生き生きしている。

それが生きているということ、とおっしゃっていました。

22,3才の頃は、野原、家ばかりでなく女性ばかりを描いていたそう。

ファッションイラストレターになりたかったのだそうです。

長沢節モードセミナーに行かれたというのを聞いて、心の中で膝を打ちました。

それでなんですね、なんとなく感じるスタイリッシュ感は。

葉祥明さんの絵から想像できなかったのですが、オオカミのデッサンには会場はどよめきました。

ファンタジーの世界だけではない、葉祥明を私は見たかったので、このあたりの話は大いに満足でした。

ー「北鎌倉美術館」ー

こちらも、葉さんのお心使いを強く感じる美術館です。

自分が住みたくなるような「家」仕立てになっているそうです。

どこの美術館でも疲れてしまうが、ここは、自分の家感覚で、ソファやいすが有り

座っての鑑賞が可能なんだそうです。

この美術館にも行って「ただいま~」なんてやってみたいですね。

ー葉祥明、教育論ー

ご自分のことを「男の精神」に欠けている、とおっしゃっていました。

このことに関しては、私としてはあまり驚きませんでした。やはり!ぐらいでしょうか。

えてしてこういうお仕事の方たちは、感受性が鋭く、気持ちも母性的。

戦国時代のルールやら、なんやらの「男のさが」から解放されている方多いです。

葉祥明さん曰く、「世の男性が、オスから人間(ヒューマン)になって欲しい」そうです。

この、葉さんが説く、教育論も哲学を感じました。

「いい生き方なんてない。それぞれの生き方があるだけ」

才能の定義も飛んでました。

背が高いも才能。

走るのが速いも才能。

食いしん坊も才能。シェフになれる。そうでなければオーナーになれる。

笑顔がいい。受付嬢に。

指がきれい。手タレに。自分のお姉さんは、すねがきれいで靴やのモデルになった。

声がいい。アナウンサー。

勉強だけではない。この子は何がすきか、母が一番知っている。

葉さんのお母さんは、葉さんのことをボーッとした子どもと思っていたそうですが、

葉さんとしては、集中していたんだそうです。

アインシュタインもエジソンもそうだった。普通でない子が人類の文明を創っている。

ボーッとしている子は天才だそうです。(笑)

学校教育に関しては現代において中学まででいい。ほんとは小学校までで十分。

時代は変わってきている。あらゆるものは変化する。昔よかった、正しいと思われたものも変わる。

まだまだ、都合や既得権にしがみついているのは「男」たち。

ーイマジネーション・クリエイティブティー

文化、文明がこんなのでいいのかと考える時代になってきた。

「大切なものは、ないものをイメージする力」

毎日毎日、今日どう生きるか考える。

これを、身につける。このことを、ARTするという。

生きている自分がどう行動するか、これを子どもたちは身につけなければいけない。

そして、主婦も同じこと。

「生活を芸術化する」

そのためには本、絵本などを読んできっかけを作りましょう。

「これを我田引水と言います。」(笑)

でも、本をよむことによってエネルギーが身につくそうです。

読み聞かせをしてもらっていると、死ぬ時も怖くない。

80年前の幸せな時間を思い出す。「お母さん…」と。

これからは、「清く、正しく、美しく」生きましょう。

やれ、負けるな、やっつけろと吹き込まれると、これが人生の目的かと思ってしまう。

どの話も、現役の子育てお母さんにもっと聞いて欲しかったなと思いました。

親の生き方を子どもに押しつけないで、お母さん自身も、自分探しをする、自問自答する。

この講演会の時間を葉祥明さんが、とても大事に思ってくだっさているようで、

私たち聴講者の癒しを演出してくだっさたのが印象的でした。

音楽が心地よいボリュームで流れ、場内が暗くなり、「詩の朗読」が始まります。

今回は、私自身のための癒しの講演会となったようです。

そういえば、「八幡宮」は縁結びの神様でもありました。ここで、不思議な縁を結んだようです。

母親というものは

母親というものは

無欲なものです。

我が子がどんなに偉くなるよりも

どんなにお金持ちになるよりも

毎日元気でいてくれることを

心の底から願います

どんな高価な贈り物より

我が子の優しいひと言で

十分過ぎるほど幸せになれる

母親というものは

実に本当に無欲なものです

だから

母親を泣かすのは

この世で一番いけないことなのです

詩・葉祥明

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