高畠純    (ジオジオママ レポート)


ペンギン探検隊


だじゃれどうぶつえん

高畠純講演会  2005年11月05日より

「絵本のユーモア」

土曜日の昼下がり、豊橋市中央図書館で行われた講演会に行ってまいりました。
会場には親子連れ、絵本ボランティアの方など50人前後が集まりほのぼのとした講演会が始まりました。
だじゃれシリーズのファンなのか小学生が以外と多くびっくり!
高畠さんはなかなかおしゃれな方で、さすがイラストレーターという感じです。

なぜこの世界に?というと、高校時代丸善で「世界の絵本展」を見て、自分が書いたイラストで絵本が出せたらいいなあーと思ったそうです。
(でも、多分無理だろう・・・とも思ったそうです。)
同時に絵本の魅力に取り憑かれ、その後彫刻やデッサンを学びましたがやっぱりイラストが好きで、
それまでに書きためたイラストを縁あって出版社の方に見てもらう機会を得てついに絵本作家としてスタート。

さいとうひろしさんとのコンビで出した「ペンギン探検隊」は子供から大人まで幅広い層の人気を得ることとなりました。 
作品の中でのペンギンの数え方に困り、1羽なんだけど1匹っぽいペンギン・・・
なら数字だけでという事になり、小学生低学年がイメージして、いっぱい居ると思う数。
ズバリ50に決まったそうです。
あの愛くるしいイラストの原点は高畠さんの落書きだそうで、会場に用意されていた黒板にさささっと書いて、あっという間に出来上がり~
絵本にする際にも2回ぐらい下書きをして、すぐに仕上げてしまうそうです。
あまりいじらない・・・という事でしょうか?
作品にもその良さが出ているように感じます。

次の作品は「のどからあいうえお」これは売れる!母親受けする!と思ったそうです。
見返し部分に50音をあしらい、いかにも知育絵本らしく見える。
絶対に売れると期待に胸ふくらませましたが、全く売れなかったそうです・・・
きっとあまりにもバカバカしかったんでしょうねぇ~と高畠さん。
「り」では中国人の「り」さんが登場し、
「ぬ」と「る」、これが一番困った!考えた末に最後のページで「なめくじがぬるっ」
ちよっと強引ですかね~
「む」に至っては白紙!「無」です。(笑)このページを子供達がどう見るのか一番楽しみなんですとおっしゃっていました。

講演中、「ところで、みなさん鶏ってかけますか?(会場ざわざわ)実際に書いてみませんか?」
いきなりの提案に面食らってしまいましたが、  な、な、なんとか頑張って書いてまいりました。
次にゾウ、そしてフラミンゴと続きました。が、難しい・・・
私の絵心に問題があるのかもしれませんが、すぐには書けないんです。

さらに講演中、童謡「サッちゃん」の歌詞が配られサッちゃんのイメージを書くことになりました。悪戦苦闘の結果、集計をとると
・年齢は2~3歳。
・横浜か東京に引っ越していく。
・おかっぱ頭に白いブラウス。
みんなの絵がだいたい同じと見てとった高畠さん、こう聞いてくる。
「スカートはちびまる子ちゃんみたいでしょ? 」(笑)
「色は赤?」(笑)
「靴も赤?」(笑)
「ちなみに持っているぬいぐるみはウサギかクマ?」(大笑い)
これは最初に見たサッちゃんのイメージが固定されたものなんだそうです。
なるほど納得。
このように、言葉を「絵」にする事はとても大変な事で、高畠さんも絵本に取りかかる際には専門書を見て調べたりされるそうです。が、
本当はこんな格好はしないよな~と解っていても、より早く走って見えるように描く事もあるそうです。

次にスライドで「だじゃれシリーズ」の試写会が始まりました!  
動物園から植物園まで一気に読んで頂きました。(大爆笑)
大好評につき4作目の「だじゃれレストラン」がいよいよ出るそうで、待っている方も多いと思います。

お腹がよじれそうな講演会もそろそろ終わりに近づき、
最後に子供と絵本の関わりについて話されました。
何か来る、ぞくぞく感や、毎回違う発見があるからこそ、何回も楽しむのだろうと高畠さんはおっしゃいました。

高畠さん自身見る側から描く側へ、、「夢ってかなうんですねえ~」とおっしゃったのが印象的で、これからも何か、ぞくぞくする作品を出されるのではないで しょうか、

サイン会では一人一人に違うイラストを描いて下さった高畠さん。
また、絵本を見る目が一つ増えたような気がした出会いでした。

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