読み聞かせ 
 読み聞かせボランティア養成講座 第5回 2005年10月12日

「あかちゃん絵本」  まっさらな心、だから慎重に!

「わらべうた」    親子の心の栄養剤。


実体験学習

3回目の「読み聞かせ講座」実体験学習です。
9:30~10:00  はまゆう図書館 島田さん
「0才10ヶ月から3才未満の読み聞かせです。

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えほんとわらべうたの会  プログラム  
きょうのえほんとわらべうた

えほん
もこ もこもこ 谷川俊太郎 文  本永定正 絵 文出出版
いないいないばあ 松谷みよ子 文 瀬川康男 絵 童心社
おててがでたよ 林明子 作 福音館書店
りんご 松野正子 文 鎌田暢子 絵 童心社
ねこがいっぱい グレース・カール 作 福音館書店
こんにちは  わたなべしげお 文 おおともやすお 絵 福音館書店

わらべうた
トーキョートニホンバシ
ちょちちょちあわわ
おやゆびねむれ
ぼうずぼうず
このことこのこ
こりゃどこのじぞうさん


絵本の選び方ーあかちゃん絵本ー

1,赤ちゃん絵本の読み聞かせとわらべうたの意義

(1)赤ちゃんと保護者が一緒に聞くことにより家庭での読み聞かせの大切さや赤ちゃんが楽しめる良い絵本を知ってもらう。

(2)美しく簡潔な言葉で成り立つわらべうたを繰り返しうたってあげることと親子一緒に触れ合い楽しむことの大切さを保護者に再確認してもらう。

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2,赤ちゃん絵本の選び方

(1)生まれて初めて出会う絵本は特に慎重に選びたい。
良い絵本の4つの項目
・ごく身近なものをいきいきとした絵とことばでかかれているか
「くだもの」「りんご」「やさい」「ねこがいっぱい」

ここで、絵本の読み比べです。
「ねこがいっぱい」の同じ作者が「いぬがいっぱい」という絵本を出している。
ねこの方は大きい、小さい、しましま、など 絵を見れば分かるが
いぬの方はおりこう、いたずら、さみしそうなど 絵だけでは分からない。
同じ作者だから、同じシリーズだからと安易に選ばない。中身をちゃんと確認する。

・ことばの音とリズムの楽しさを味わうことができるか
「もこ もこもこ」「がちゃがちゃどんどん」「きゅっきゅっきゅっ」「がたんごとんがたんごとん」

・親と子のスキンシップや実際の遊びの延長として楽しめるか。
「いないいないばあ」「おくちはどーこ」「おててがでたよ」「おとうさんあそぼ」

「えほんとわらべうたの会」で「おとうさんあそぼ」を読んでいた時のこと。
ある男の子が、お母さんの肩によじのぼり始めた。えっと思ったが島田さんはそのまま絵本を読んでいると、絵本の中のくまの男の子も、くまのお父さんに肩車をしてもらい、ストンとおんぶになると、その子もおんぶになる。
それを、お母さんがとがめるでもなく、やらせていたのは、たぶんうちでもそうやっているのでしょう。
ほほえましかった。
絵本を日常生活に密接に取り入れている。こういう絵本はとても楽しめるもの。

・日常生活をそのままテーマにしたごく短いストーリーで主人公に同化して楽しめるか。
「おふろだ、おふろだ」「どろんこ、どろんこ」「こぐまちゃんいたいいたい」


また読み比べが入りました。
「ノンタンのたんじょうび」
ノンタンのたんじょうびプレゼントを隠すために「あっちにいって!」とみんなに言われてしまう。
最後はビックリ!うれしいパーティー、おめでとうノンタン。

「だれかしら」
ぼくの誕生日におともだちが訪ねてきてくれる。コンコン誰かしら?
どんどんコンコン、コンコン来てくれる。最後はたくさんのお友達とパーティー。

最後は一緒だが、ノンタンの方はいやな気持ちばかりがつながっている。
最後が良ければ良いというものではない。
経過も大事。
いじめられている不快感を感じさせるのはいけない。
「こすずめのぼうけん」の試練には必然性があるが、これにはない。
子どもの心の中の気持ちを考えて、無理なくストーリーが追えるのがいい。


(2)発達段階にあった絵本を選ぶ。

「はけたよ はけたよ」
おむつがとれて、パンツに移行しているが、まだまだ上手にはけない子対象。
オムツ世代には、気持ちがわからず、
パンツ世代には、面白くない。
対象年齢によって絵本は選ぶ。


3、わらべうたの実習

冊子が配られ、それにそっての実習です。
これが、とても楽しい。皆さん、さすがお好きな方ばかりですから楽しんでました。
でも、自分が指導権にぎってできるかと言われると?です。
去年の受講生から一句もらったと高瀬さん。
「わらべうた うちに帰れば 忘れてる。」
その通り!で、今回の冊子には、わらべうたばかりでなく、楽譜と手やからだの動きが載っています。
とてもいいものでしたが、著作権関係で、この冊子を友人にコピーすることも禁止だそうです。

参考資料と題名をこちらにのせておきます。
「わらべうたあそびのレシピ」久津摩 英子(編著) メイト
「いっしょにあそぼう わらべうた 0・1・2歳児クラス編」 コダーイ芸術教育研究所(著) 明治図書
「新訂 わらべうたであそぼう 年少編 年中編」コダーイ芸術教育研究所(著) 明治図書
「わらべうたと子ども」 木村はるみ、蔵田友子(著)古今社
「なにしてあそぶ?わらべうた 目あそび・手あそび・足あそび」佐藤美代子(編著)草土文化
「手あそびうた50」第1集、第2集 二階堂邦子(編)学事出版
「おはなしおばさんのふれあいあそびギュッ」藤田浩子(編著)一声社
「にほんわらべうた」全4巻 近藤信子(著)福音館書店
「手あそび指あそび 改訂版」吉野幸男ほか(編著)ドレミ楽譜出版社


トーキョートニホンバシ
ちょち ちょち あわわ
おやゆび ねむれ
ぼうず ぼうず
このこ どこのこ
こりゃ どこの じぞうさん
いっぽんばし こちょこちょ
ここは とうちゃん にんどころ
こっちの たんぽ
おにぎり
おちょず おちょず
げんこつやまのたぬきさん
ひげじいさん
てんぐの はな
おてぶし てぶし
なかなか ほい
はちべいさんと じゅうべいさん
ぎっこん ばっこん
おすわりやっしゃ
おでんこさんを まいて
コンコンコン きつねがね
せんたく
うちのうらの くろねこが
やさいのうた
とんがりやまの てんぐさん
ちゃつぼ
たまごを ポン!


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城北図書館主催の「えほんとわらべうたの会」には、子どもが小さい時よくおじゃましました。
今日の講習会は、その時の様子が思い出されとても懐かしい気持ちになりました。
今日読んでいただいた絵本も、ほんとうに我が子に何回も読んであげたもの。
そして、今はもう卒業してしまった絵本です。
わらべうたのぎったんばっこんやこちょこちょ楽しみましたっけ。
久しぶりの再会です。
あの時の子どものしぐさや笑顔、子どもの匂い、暑かったこと、寒かったこと、いっぺんに思い出されて
すこしウルッときてしまいました。
昔、聞いた曲を聴くと当時のことが、走馬燈のように思いだされますが、そんな感じでした。
これも、読んでいただいたからこその経験なんでしょう。
自分で読めば、ここまでは、入り込めないと思います。
今日の島田さんの講義に赤ちゃん絵本は「あかちゃんプラス保護者」なんだとおっしゃっていました。
当たり前なのですが、赤ちゃんは一人ではないので、必ず保護者が一緒に来ます。
赤ちゃん絵本の読み聞かせは、赤ちゃんが楽しむばかりでなく、保護者にもメッセージを送っているのです。
その場で、赤ちゃんが楽しんでいることを実感してもらう。うちでこの本をこうやって読んであげようと思えるよう、ある意味お手本を示しているのです。
こんなに旬のある本はありません。
この赤ちゃん時代にこそ楽しめます。一番最初だからこそインパクトが大きく、影響も大きいのです。
慎重に良いものを選んであげたいものです。
そして、わらべうた。
帰ってきてから我が子相手にやってやると、5歳と7歳、まだまだ乗ってきます。
「こんな風にやってあげたら今頃ちがって育っていたかも…」なんて声を会場で聞きました。
ではでは、まだ楽しんでくれることに感謝しつつ、我が家のわらべうた研究会発足します。

第5回の講義を終えて

これで選書の講義はほぼ終わりました。
今日は、課題の提出も終わり、来週からは絵本の読み方に入っていきます。
来週は、それと「場の作り方、プログラムの組み方」です。
これは楽しみです。
いよいよ、実践編に入ります。

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