読み聞かせ 
 読み聞かせボランティア養成講座 第7回 2005年10月26日
いよいよ、今日から実践編です。

みなさんのドキドキがこちらまで伝わってきます。

来週出番なので、私のほうは少し気はらくですが…

今日のひと言。

「人のふりみてわがふり直せ」

島田さん、高瀬さん審査員です。

チェックボードとタイムウォッチをもって、後ろにひかえています。

1番「こっぷ」リスト所要時間(2分,リスト所要時間30秒誤差はOK)

島田・高瀬チェック

・タイトルが聞きにくい、子どもたちは一番ききたいところなのではっきりと。

・持ち方は、カガミの前で練習する。もう少し安定するといい。

・表、裏表紙の見せ方の回転はOK!

・「犯人もぉ↑」と語尾が上がるクセがある。

・3,21秒ゆっくり読んで聞き取りやすいが、部分部分テンポアップした方がよかった。

・科学の本であるが詩的なリズムがあるところを意識する。

「水もつかまえる

けむりもつかまえる

はえもつかまえる

犯人もつかまえる」対比、これでひとくぎり

「のこぎりでは切れない

でも、ダイヤモンドでは切れる」これで一セット。

・「急にあつくするとー」

どうなるという答えの文が本に書いてないので、こどもに投げかける「間」を十分とる。

・声はとてもやさしい、いい声。

・「あっ」というところはページのめくりを早くするなど緊迫感を出す。

・めくったらすぐは読まなくていいが、読み終わったらサッとめくる。

2番「くろねこかあさん」3分

島田・高瀬チェック

・見せ方、持ち方がいい。

・裏表紙をもう少ししっかり見せて、もう少しゆっくり目に終わった方が良かった。

・声は、うしろにも通って良かった。

・早さも2,34秒 

・読み慣れていて、この本が好きなのがわかった。

・詩的な部分とくろねこの日常的なドラマを意識して読む。

3番「ぐりとぐらのおきゃくさま」6分

島田・高瀬チェック

・持ち方が、自分にひきよせすぎ。

・カガミの前で、時々読みながらチェックする。

自分から見た本の角度と聞き手からみた本の角度を記憶しておくといい。

疲れてきたなと思ったら記憶している正しい角度に直す。

・5°上向きになっているので反射して見にくい本もあるので気をつける。

・最後の裏表紙の見せ方はページの流れに合わせて。

映画の流れのようにみせる。ひっかかりがないように。

・自分の中でキャラクター分けをしていれば、あえて声色をつかわなくても違いが出てくる。

お話の中に自分も入り込めばできる。

中盤以降はできていた。

やさしい声で、話の雰囲気に合っていた。

少人数だといいが、大人数だと聞き取りにくい。

・速度OK 5,25秒

4番「めっきらもっきらどおんどん」6分

島田・高瀬チェック

・横長でめくりにくいが、持ち方も安定してページめくりもスムーズだった。

・読み慣れたかんじで声も聞きやすかった。

・本をたてにするところもスムーズで感心した。

・声が前に出るので遠くの子にもよく聞こえる。

・呪文と文の区別も上手にできていた。

この本は全体的にファンタジーの絵本、不思議な生き物がでてくるのでテンションが上がりがち。

人によってはやりすぎてしまいがちな本。異世界にいってまた戻ってくる定番の本。

自分の中でテンションを上げすぎないことに気をつける。

印刷の加減で見落としやすい部分がある。(白抜き)

タイトルページにも本文がある。

・「かんた」固有名詞が最初聞き取りにくかった。

主人公「かんた」子どもたちにしっかりわかるように読む・

初めてでてくる固有名詞はその前に、ほんの少し間をとって、その名詞が生きるように読む。

・アップテンポの本だがとても楽しく聞けた。

・6,09秒。Good!

5番「なにをたべたかわかる?」5分

島田・高瀬チェック

・裏表紙の回し方が迷ってしまった。

・表、裏表紙の対比が面白いので続き絵ではないが広げて良かった。

・声も大きく聞き取りやすかった。

・とても自分が楽しんでいるのがわかった。

自分が楽しんでいると、ついやりすぎる人もいるが、それもなかった。ちょうど良かった。

ナンセンスの本は、知らない子ばかりの子や、真面目な子は楽しんでいいのか、ガチガチに固くなっているので

読み手の方で楽しんでいいんだよと子どもたちをリラックスさせる。

・最後の「なんとなんとなんと…」

と言う部分は実際は子どもたちが言い出す。

その「間」をとる。

子どもたちの反応を取り入れる本。

・4,07秒

6番「しんせつなともだち」5分

島田・高瀬チェック

・とてもやさしい、よく通る声。

この絵本の雰囲気に合っていた。

・落ち着いて読んでいた。

大陸的な話なのでどっしり読む。ハイテンションで読むと別物になってしまう本。

・持ち方が疲れてくると上向きになる。

・もう少し体から話して読む。

・たんたんと読めて良かった。

・4,42秒

7番「さんねん峠」7分

・「朝鮮の昔話」これを「さんねん峠」より先に読んだほうがいい。

「さんねん峠」」の方が大事。

・疲れてくると後ろに倒れがち。

・高さは、高く上げて後ろからも読みやすかった。

・昔話に合う声でよかった。

ストーリー性のあるものなので、どこのフレーズひとくくりで読んでいくか、計算が必要。

この本はみょうなところに間があいていたり、活字の方が改行されていたりするので

句読点、空白を忠実に読むと、ブチブチになってしまう。

どこまで、一気にフレーズを読むか、どこで切るか、お話の流れにそって読む。

・おおまかにできていた。

・全体に読みは安定していた。

歌と文字の区別ができていた。

・6,58秒

・「おじいさんとおばあさんと仲良くくらしました。」で終わらないはなしなので

ここで、やれやれと思わせないように続ける。

それはできていた。

8番「ゆうちゃんのみきさーしゃ」7分

・読み方、安定していて良かった。声もよく通って、お話の雰囲気にあっていた。自分でも楽しんでいるのがよく分かった。

・歌が入っているので敬遠されがちの絵本。同じ歌が入っているが同じに歌っていただいて良かった。

・強調しなくてもいい文を強調していた。

どのフレーズに重きをおくかを考える。

どっさり、どっさりとかまっすぐ、まっすぐなど動詞の前の言葉がとしゅつしていた。

審査の2人が同じことを思ったのでそうかなと…。

・場面場面の緊張するところは子どもたちにも伝わりやすい読み方だった。

・活字の中で「そうするとー」というところ続けてもらって良かったが時々間延びしていた。

・6,57秒

9番「ジルベルトとかぜ」7分

・開きぐせが、足りない。

・本の雰囲気にあって、自分なりにとらえて読んでいた。

・7,50秒 

・とても心地良くきかせていただいた。

ゆっくり目だったが、気にならなかった。

・ものすごく難しい本。繊細で静かで落ち着いていないと読めない。

状況をかなり選ぶ本。抑制が必要だがゴツゴツした読みではよくない。

読み手が、ものすごくこの本が好きでなければ聞き手には伝わらない本。

「テンポと間と息」息がどこまで続くか、大変読み込まなければ分からない。

・簡単には読めない。手がるには使えない本。

・久しぶりに聞いたけれど良かった。

10番「三びきのこぶた」7分

・体から離していたわりには安定していてとてもいい持ち方だった。

・よく通る声

・字の部分と会話にメリハリをつける

・7,06秒

・一本調子に聞こえがち、緩急をつける。

11番「めっきらもっきらどおんどん」6分

・背が高くて安定した持ち方。

・良く通る、楽しめる声。

・本をたてにする時、気持ち上にする。

・お話がおわったからと見返しの部分をさっさと終わらずに同じテンポでめくる。

映画と同じで余韻を楽しむ。

12番「らちとライオン」9分

長い話なので緊張感をもって読むのが難しい本。

・持ち方が低い。

・やさしい声で少人数の時はいいが、声の力不足を感じる。力強い声でお腹から声をだす。

・お話のよさをつかんだ話し方。

・自分のものにしていて、テンポや絶妙な間がとれていた。

13番「かさじぞう」6分

・からだから離して見やすい位置。

・すきとおるような良い声。きれいな声。

・ゆっくり落ち着いて読んでいた。5,25秒。早さは気にならなかった。

・最後の表紙の見せ方をしっかりすればもっと良かった。

・日本の昔話の雰囲気が良くでていた。人によっては、一種独特の、市川悦子風にする人もいるが

やりすぎない方がよい。それでは、読み手が全面にでてしまいがち。

14番「かえるのいえさがし」8分

・声はうしろまで良く聞こえた。

・持ち方は下すぎ。

・長めの話なので自分の中でメリハリがないと子どもはだれやすくなる部分がある。

・単語でブチブチと切れがちだった。空白通りのところが有った。

・フレーズでどこまで読んだらいいのかを計算した方が長い話はいい。

切らなくちゃいけないところと切らなくてもいいところがある。

「暑い 夏」→「暑い夏」「小さな とかげが目を…」→「ちいさなとかげ」

15番「ぐりとぐら」6分

・持ち方が上をむきすぎ。

・ページは上でなく下で。

・低い声だがやさしいいい声。

・ぐりとぐらの会話を読み間違えない。

子どもがよ~く知っているのでよく読み込んで読み間違えない。

・カステラの焼けるところは、ページのめくりをサッと。

・5,25秒

16番「ほね」4分

・持ち方が左にかしいでいた。

・声がかよわい。自信持って話せるようにお腹から読む。

・科学の本なので、指さしはよかった。どの順番で読むか自分の中で理解してから。

・3,19秒 少し早いじっくり読んで。

・難しい言葉がでてくるが全体として理解できればいいが、その単語(骨格、関節、筋肉)が

ききとれる「間」をおく。

第7回の講義を終えて

これで、16人全員が終わりました。

高瀬さんが始めに「(緊張なさらないで)お仲間の言葉だと思って聞いてください。」とおっしゃていましたが、

的確な注意なのでやはり、緊張感は増していきました。

そして、みなさんが注意されたことは、そのまま私のことでもあったと思います。

今日は、ぼーっと聞かず、話にもあまり入り込まずに冷静にチェックをしながら聞こうと思っていたのですが、

ほんとうにお上手な方の「読み聞かせ」は、そんな気持ちを打ち砕いてしまいます。

自然にお話の世界へいざないます。それは、他の方も同じようで、集中した一瞬は、何も音がしなくなります。

きっと、自分がたくさんの子どもたちの中でそんな時間が持てるのは、ズーッと先という感じですが、

この感覚を知ったということは、自分の指標となります。

16人のみなさん、良い経験をさせていただき有り難うございました。

では来週、いよいよ私の番です。

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