2007年11月20日

那須田 稔さんを囲んで

20071120hikumano.jpgここ浜松の出版社「ひくまの出版」を立ち上げ、今も児童文学者としてご活躍なさっている那須田稔さんのお話会に行ってきました。
浜松文芸館の一室で、参加者12名、それこそ膝を交えてじっくりと、お茶をしながらリラックスした雰囲気でのお話会でした。
「ひくまの出版」の立ち上げのエピソードから、この会社の転機となった作品「さとこの日記」の話、これまた児童文学者の息子さん那須田淳さんの話、今 手がけている作品などなど、貴重な話を聞くことができました。
地方で全国出版を展開していく中で、何でもかんでもではなく、納得するいいものを世に出していくという信条は、淘汰される出版業界では必要な事だと感じました。
今日、那須田さんがお持ちになったのは、「ちいさなドラゴン ココナッツ」「うずまき貝のロケット」と「忍者サノスケじいさん」。
「忍者サノスケじいさん」は、先ず子どもたちに親しみやすい本を ということで20年前に書かれた本なんだそうです。
そして来年、30周年を迎える「ひくまの出版」を記念して、このサノスケじいさんをシリーズ化(全50巻)しようと、社長(奥さん)との会議(2人)で決定したのだそうです。(笑)
  

とても出来ないと弱音を吐いていたら、息子さんの淳さんが、サノスケじいさんの昔の忍者学校の同級生を訪ねる旅シリーズにすれば!と言うアドバイスをもらい、これなら書ける!と思ったのだとか。(笑)
ベルリンの淳さんに、原稿をメールでチェックしてもらっていると、嬉しそうにお話なさっていました。
この作品は、頭打ちになっている「サザエさんシリーズ」の差し替え作品として、そのアニメ会社からのオファーがあり、来年3月の国際アニメーションフェスティバルの参加が決定しているのだそうです。
確かに、おじいちゃんと孫のアニメというのは目新しいと思いました。
那須田さんがこの本を読んでくださったのですが、ほんとうにニコニコと嬉しそうで「サノスケじいさん」と完全にかぶってしまいました。
那須田さんが50年近くいるこの文学の世界で思うことは、夢見る世界はものを作っていく力、そして生きる力、ひいては、人間力なのだと。
サノスケじいさん。。。じゃなく那須田さんの共感しあえる世界を「ひくまの出版」を通して、影ながら応援していきたいなと思いました。

投稿者 : 20:53 | トラックバック (0)

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