2008年01月27日

男装の麗人

20080127hon.jpg「ランディング・フリーダム 嵐の中をかけぬけて」という本を読んだ。
ノンフィクション好きな私ではあるが、この本が実話を元にしているというのを知ったのは、借りた後。
表紙の馬車の疾駆する絵が心に留まり、思わず手にしていた。
シャーロットという女性の半生を描いた物語なのだが、なんと過酷な人生なことか。
赤ん坊のころからシャーロットは強運に恵まれるのだが、馬車の事故からも、一人だけ助かり天涯孤独の身の上となり、物語は始まる。
女一人生きていくために男装の麗人となり、事故で片眼をなくすも「独眼チャーリー」と名をはす一流御者の道を進んで行く。カッコイイ〜!
死後、彼女が女だということが分かり、墓石には「アメリカ合衆国において初めて投票した女性。」と記されているそうだ。
こういう人生を、自ら選んで生き抜いたというところにも、驚きを禁じ得ない。
男装の麗人で思い出すのは、リボンの騎士? オスカル? ジャンヌ・ダルクや巴御前、そして。。。
 

独身の頃、母と叔母と私の3人で京都へ行ったことがある。
鴨川30秒、京都御所徒歩5分という立地のホテルである、寝てるのなんてもったいないと私は、早朝1人で散歩に出掛けた。
夏の京都も、早朝なら旅人にも優しく、すっかり良い気分で、足取りも軽く闊歩していた。
まだ、歩いている人などいなかったのだが、初めて第一京都人3人、発見!!
しかも、皆 花街の方なのだろうか?なんとなく、そんな雰囲気。
ジロジロ見たつもりではなかったのだが、一瞬で両脇の女性から腕をからまされている真ん中の人は、
男装の麗人だということが分かった。
華やかな笑い声とともに、すれちがって行ったあの麗人のことを思い出した。

本の話に戻るが、事故で手当てをしてくれたドクターが、シャーロットを女性だと見抜くも、他言はしない。
その理由は、この時代女性が1人で生き抜いていくことの大変さを、このドクターは知っているためなのだ。
シャーロットの生き様に感動し、へこたれない勇気をもらい、生きていくことに自信が持てる。
アメリカでは、数々の賞を受賞している児童書ということになっているが、大人の女性にもお薦めの本。
 

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