2008年02月18日

サリムじいさん 知ってる?

20080218hon.jpg今回読んだのは、「蠅の乳しぼり」というタイトルだけでも何?と心惹かれる本。
作者ラフィク・シャミは、M・エンデとともに現代ドイツを代表する作家らしい。
といっても出身はシリアで、アラビアのお話を書き、この本の舞台もシリアの旧ダマスカス市街。
アメリカでもなく、ヨーロッパでもないこの異国の話は、とても新鮮なのだ。
日本人と違う価値観に驚きもするが、我々と同じ心根に感動する。
どの短編の最後も、おとし方が非常に胸にグッとくるし、う〜〜〜ん、上手!!
小粋だし、スマート。
 
この本の主人公はパン屋の息子「ぼく」。
そして、サリムじいさんが、「ぼく」の大事な友人であって、そして人生の羅針盤にもなっている。
サリムじいさんが、ある時「ぼく」のお父さんを褒めた。
「ぼく」はとても鼻が高かったんだ。
なぜなら、サリムじいさんはめったに大人の言うことに賛同しないから。
 
「ぼく」の日常とサリムじいさんの人となりで、とてもとても面白い本だった。

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