2008年02月24日

かもさんおとおり

20080224hon.jpg昨日の「サイエンスミステリー」をビデオに撮って、今日、家族で見た。
毎回、人間の強さに感動するのだが、今回は、紹介された4話の一つがとても切なかった。
二十数年前に、シングルマザーとなった女性とその子供の話。
今時、シングルマザーなんて珍しくないのだが、どこが違うのかというと、その母親は、男(父)はいらない!と精子バンクから優秀な人物の精子を購入し、男の子を出産したのだ。
母の思惑通り、ハンサムでIQ180の頭脳を持つ子供に育っていく。
今は、教師となった彼と、ブリーダーとして生計を立てている母。
番組では、母と息子のインタビューが交互に入る。
母は、自分で選択した人生に何の揺らぎも無いかのように見え、また遺伝子を操作するブリーダーという仕事を楽しんでいるかのよう。
息子は、多くを語らない。
 

小さい頃から好奇の目にさらされ、見るからにナイーブな青年に育ったのは、しごく自然なことなのだろう。
友人も作ることも出来ず、一人孤立してしまう状況を彼の母親は、どの位思いやってあげたのだろう。
近々、彼の住む場所に、母も引っ越してくるということだが、毎日17通程もメールを息子に送る母はそれだけで、十分、もう勘弁!なんじゃないのだろうか?
彼の本棚の一角に、結婚して子供ができたら、その子供に読み聞かせをしてあげたいと絵本のコレクションコーナーがあった。
その話をしていた時の彼の顔は、ほんとうに楽しそうな純な笑顔だった。
1冊、取り出して読んでくれた。
マックロスキーの「かもさんおとおり」
内容は、かものお父さんとお母さんがいてフツーの子育てをしていくお話。
そのフツーに、彼がどんなに心を揺さぶられたか、思わずにいられない。
これから先、この絵本を手にする度に彼を思い出してしまいそう。
幸せな家族を作ってもらいたいと、心から思う。

投稿者 : 17:30 | トラックバック (0)

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