2008年03月20日

リンの谷のローワン

20080320hon.jpg「トンネル 下」を読み「ミッドナイターズ 2」を続けて読み終わった。
く。。。苦しかった。
いつもの私は、2,3冊 同時に読む併読派なのだが、このダークファンタジーの同時進行は避けた。
それが裏目に出て、読後、2倍気持ちがドヨ〜〜〜〜ン。
「トンネル」は、題名の通り、トンネルの先の地下世界の話だし、「ミッドナイターズ」は真夜中の凍りつく時間の話だし、共に 当たり前だが暗く、幻想の世界で遊ぶには、あまりにも息苦しかった。
と言うわけで口直しに(失礼!)「ローワン」シリーズ全5巻読破!!
面白かったよ〜〜〜〜!
私には、リンの谷のローワンが、勇気と希望を与えてくれるのだ!!
 

ローワンシリーズでは、女性も男性と同じ身体能力を持ち、勇気もある<リンの村>の人々が中心となる。
このエミリー・ロッダさんのジェンダー観が、新鮮で心地よかった。
もちろんただ単に、強いことが良いこととして描かれているのでは なく、その証拠に主人公の男の子 ローワンは、気弱な痩せうさぎと、皆に馬鹿にされつつ育っていく。
そのローワンが、謎を解きつつ 村や皆を、毎回救っていくのが痛快なのだ。
1巻も2巻も「何で、ぼくが〜〜。」と思いつつも旅立って行く。
笑っちゃいけないのだが、気持ちは分かる。
ヤヤが先行して読んでいたので、「ちょっとはローワン強くなった?」毎回、聞いたほど(笑)
3巻目以降はそれでも助々に、強くはなってはいくが、男女ともに勇ましい<リンの村>では異質の「半端物」としてのローワンの立場は不動。
このシリーズの5巻目「ローワンと白い魔物」を読むと、大いなる謎解きが待っている。
何故、<リンの村>の人々が皆、たくましいのか?
何故、ローワンが<リンの村>では他の人と違う「半端物」だったのか?
全編をとおして、マイノリティーに暖かい目を向け、それがこのシリーズの魅力にもなっている。
 
「怖くないのは、馬鹿なだけ。怖さが有っても、頑張れるのが本当の勇気。」

投稿者 : 13:43 | トラックバック (0)

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