2008年07月30日

有森裕子さん <へこたれない>

20080730arimori3.jpg「昨日も言うたじゃろが〜〜!!うちはシロウトはいらんのんじゃっ!!」。(岡山弁)
やっと、陸上でやっていこうと決めて入った高校での、顧問の先生のストレートパンチ。
ヘッ?
有森さんは、納得がいかない。
高校の部活動を、断られるなんてことがあるのか、そればかりか未だ自分の思いも伝えていない。
それから、その顧問の先生の現れる4カ所(教員室や競技場など)にそれとなくチラチラと見えるように1ヶ月間毎日、ふらついた。(笑)。
「おまえはなんなんなぁ〜?
うちは、中学からできる生徒を引っ張ってきている。おまえが入ってきても惨めになるだけや。」
そう言われても、有森さんは引っ込まなかった。
小さい頃から、一度で何かが出来た試しがない。
それが幸して、引き下がらない性格を作っていったんだと。。。
「有森のことを知れば、有森よりはまだ自分の方がマシって絶対思います。(笑)」
そんな〜、ご謙遜を〜。曲がりなりにもオリンピックでメダルを2枚も持っているじゃありませんか?
 

出産のお話からはじまった。
股関節脱臼の赤ちゃんとして生まれた有森さん。運動どころではなかった。
0脚のため、よく転び、成長しても真っ直ぐに歩くことが、ままならない状態だったそう。
その有森さんに自信をつけさせてくれたのが、小学校の時に出会った安藤先生。
「人のことを気にするな。人と一緒じゃないことはいかんことか?有森にだって人には無い いいものを持っているんや。頑張り続けなさい。何でもいいから一つ見つけなさい。」
小学校を卒業し中学では、バスケットクラブに入ってみた。
安藤先生の言う通り、諦めず3年間頑張ったものの、チームプレイは苦手だと言うことに気がついた。
「おまえはホントに、無駄に走り過ぎる。」とバスケの先生に言われた。
なんの取り柄もない自分が中学時代、唯一自信をつけた競技が運動会の800m走だった。
一番ヒーローヒロインになれる、花のある競技だが、一番苦しい競技でもある800m走。
なぜ、自分より早いあの子は手をあげない?
もしかして、これはイケルかも?と立候補した。
その後苦労して得る、<出場権>もこの時ばかりは、簡単に手に入れた。
一生懸命練習し、3年間優勝し続けた!!嬉しかった〜〜〜!!と。(拍手!!)
これが、有森さんの、マラソン人生のスタートだったと本人の弁。
 
陸上部を目指して入った高校で、先の先生に聞かれる。
「うちの陸上部に入っている子は、大会での優勝経験者や記録保持者、国体やインターハイにいく子たちなんだ!おまえは何か実績があるんか?」
「え〜とっ、体育大会の800m走で優勝しました。」
「体育大会?」
「運動会です。」
「あほかっ!!」
結局、やる気を買われて陸上部に晴れて入部。
嬉しくて嬉しくて、その時購入した陸上用のスペシャルシューズが、実はバスケットシューズだったことに気がつくのは、それから1年後なのだが。。。

投稿者 : 08:07 | トラックバック (0)

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